本日は、荒舩さんにお誘いいただき、池袋演芸場に行ってまいりました。
中尺の落語を生で聞くのははじめてで、ワクワクが止まりません。
人生の先輩でもあり、いろいろと教えていただいている荒舩さんといざ会場へ。
年配の方ばかりかと思いきや、若い方もちらほら(若い方という表現をする年齢になってしまいました)。
演目は春から夏にかけての落語でした。
古今亭志ん彌さんの独演会でした。
〆め込み(春収録)、百川(夏収録)
麻生芳伸 編集
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演目の順番も春、夏となっており、落語家の季節のとらえ方がすごいと感じます。
〆め込みは、泥棒話ですが、落語にはつきものの、決して憎めない、ちょっと間抜けな人物です。夫婦のつながりや、人と人との情け、最後の落ち、どれも秀逸です。聞いたり読んだりしたことがない方にはぜひ聞いて(読んで)もらいたい。本作は、春編に収録されてますが、本作は上方噺の「盗人の仲裁」を三代目柳家小さんが東京に移入し、改作したとありました。
つづいて、百川は夏の清涼感といった季節感も感じ、これまたちょっと間の抜けた奉公人と威勢の良い河岸の若い衆とのやり取りから始まる会話のちぐはぐ感がたまらないというものですが、現代だと、アンジャッシュさんのネタが近いかもしれません。
それぞれの枕も、時事ネタを盛り込みつつ、すっと物語に入っていく感じがたまらない。。。もちろん、文章とは違い、下げの部分や途中が変えていたり、省略されていたりしましたが、そこも噺家の「味」ですね。
落語家の技量もそうですが、声色の違いをうまく使い分けていて、目の前で登場人物が会話している感じがしてきます。一気に江戸時代へタイムスリップです。
また、扇子を使ってキセルでタバコを吸う仕草は、一瞬紫煙が燻ったのではないかと錯覚しました。おいしそうにタバコを吸うなぁと刮目!
これまで、文章としてしか読んでいなかった落語の演目を演じている噺家さんの姿に、情景や登場人物の表情などすっと頭の中に映像として浮かび上がるのが気持ちよく、心から笑えました。
前座の一つ目上がりもよかったですし、ホームランさんの漫才も面白かった!
最近ちょっと気分が落ち込んでいたので、荒舩さんがそういった機微を感じて、誘っていただいたことに感謝しております。心から笑ってすっきりしました。今日はとてもいい日です。
落語は、人生の指針というものが隠されていて、受け手の状況によってさまざまに解釈することができると思い、高校時代から好きで文章や、CDをよく聞いていましたが、やはり演芸場で聞くのがよかったですね!
落語終わりに、夕食となり、やっぱり蕎麦ですねと、Google先生に尋ねて、近くのモダンなお蕎麦屋さんの「そば助」に途中から合流した奥さまと一献。
鳥のつけそばをいただきましたが、しょうゆを使っていないということで、つたない表現だと、ブイヨンスープのように透き通った琥珀色のスープであっさりとしながらもコクのあるつけ汁でした。
蕎麦は十割そばで、すするとすすると蕎麦の香りが鼻からすーっと抜けます。
夜の9時を過ぎて入店し、11時にお店を出るまでに席はほとんど埋まっていました。いいお店だったので参考になりました。店内は明るく、いわゆる蕎麦屋さんよりこじゃれたラーメン屋さんという感じですが、居心地の良いお店でした。
ホールの店員さんの対応も明るく元気で丁寧な接客でした。
こういうお店なんだな!人気店というのは!
いい一日で江戸っ子気分を味わいました。。。