著者の数の多さでどうまとめていくかが難しかったです。シリーズ1巻と並行して進めており、手元にゲラが重ならないようにスケジュール管理が大変でした。
本書は第1線の方ばかりです!セキュリティは近年重要であることが叫ばれていますが、本書はその基礎をしっかりと紹介しています。このような本は確かに当時でもありましたが、単著であることが多く、一人で情報セキュリティの広い範囲を理解して執筆するにはかなり難しい側面があります。この本では、その分野に精通した著者が集まって書かれています。もちろん、監修者が執筆担当原稿ごとに書き方や哲学のずれを修正して、流れるように書かれています。各章のつながりもよく、読み進めれば理解できるようになっています。出版から7年近くたつのにほとんど古くなっていないというのがその結果でしょう。当時はまだブロックチェーンやビットコインなどの仮想通貨はまだ認知されていなかったので載っていません。また個人的には、デジタルフォレンジック技術が興味深く感じました。さらに新しい技術が開発されていると思うので、今後改訂版が出ることを期待したいですね。
佐々木良一 監修
手塚悟 編集
石井夏生利・稲葉宏幸・高倉弘喜・土井洋・村上康二郎・上原哲太郎・越前功・
岡崎美蘭・岡田仁志・岡本栄司・小松尚久・白勢政明・瀬戸洋一 著
2011年10月初版1刷発行